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【樹木葬】タイプ別の特徴やメリット・デメリット

2021年6月4日

ども まことじいさんです。

近年、注目を集め需要が高まっている『樹木葬』ですが、現在では立地や地域特性に合わせて、さまざまな埋葬形式が存在するようです。

そもそも『樹木葬』は、岩手県一関市の祥雲寺の住職が里山保全のため、寺院所有の山の中に遺骨を埋めて、目印に植樹をしたのが始まりと言われています。埋められた遺骨は時間をかけて土に還り、植樹された木も同じように時間をかけて成長していく「里山型」の自然葬の一部でした。

しかし遺骨を土中に直接埋めることから、周辺の土壌や水質への影響を考慮する必要があり、周りに民家などが無い広大な土地が必要とされるため、実施できる場所は限られています。
自然に帰るというコンセプトに共感が集まり『樹木葬』の人気が高まりましたが、こういった埋葬方法を行うことが可能な土地は、交通の不便な地方の奥まった場所にしかありませんので、お墓参りも容易ではありません。

そのため現在では、都市部周辺でも設置可能な形式に変更した『樹木葬』が、各地の霊園内に生まれているようです。
土に還る「自然葬」という元々のコンセプトとは違った形にはなりますが「狭いお墓の中に閉じ込められるよりは良い」「多くの墓石が立ち並ぶ場所より、緑に囲まれた明るい場所で眠りたい」などの理由から、永代供養墓の中でも『樹木葬』を選択する方が多いようです。

そこで今回は、さまざまな『樹木葬』の形式の特徴やメリット・デメリットについて書いていきたいと思います。一口に『樹木葬』といっても内容は様々ですので、後になって「イメージと違った」と後悔することがないよう、ぜひ最後までお読みください。

里山型

里山型の『樹木葬』は、基本的に山中や深い森の中の一部に埋葬地を設定し、木の根元に遺骨を直接埋める形式で、遺骨は時とともに土に還ってゆきます。多くの方が『樹木葬』と聞いてイメージされるのは、この「里山型」だと思います。

しかし前述したように、里山型の『樹木葬』を都市部周辺で行うことは難しく、環境への影響や地元住民の感情への配慮から、各地方自治体でも条例で厳しく規制されているため、現在では『樹木葬』における里山型の占める割合は、10%以下になっているようです。

また、日本では「墓地・埋葬に関する法律」により、遺体や焼骨を墓地以外に埋めることは禁じられていますので、里山型の『樹木葬』は宗教法人が所有している土地の中で、墓地として設定している場所でのみ可能となっています。

日本各地で土葬が盛んにおこなわれていた頃は、公衆衛生上の理由から遺体の埋葬地は人里離れた山中におかれ、お墓は自宅や集落周辺に建てるという「二墓制」が行われていました。
さまざまな事情から各地への普及が困難な里山型の『樹木葬』ですが、こういった手法を取れば『樹木葬』本来の姿である里山型の普及が進むかもしれませんね。

千の風みらい園

千の風みらい園は、埋葬地が伊豆大島の国立公園内にあり、高速ジェット船で浜松町(竹芝)から約105分、熱海から約45分、羽田・調布から飛行機も利用できます。
園内からは太平洋と伊豆半島を一望でき、晴れた日には富士山も見えるロケーションが魅力です。
また、霊園を管理運営する日蓮宗妙立寺の本院は東京都東大和市にあり、お参りや法事は東大和の本院で行うことも可能です。

シンボルツリー型

里山型の『樹木葬』を都市部周辺で行うことは困難なため、現在では霊園内に植えられた「シンボルツリー」の周辺に遺骨を納める形式の『樹木葬』が多くなっています。

合祀型

霊園内のシンボルツリーの周辺に「直接遺骨を埋める」タイプと「骨壺ごと埋めるタイプ」があります。
また、永代供養墓や納骨堂をシンボルツリーの地下などに設置するタイプもありますが、合祀タイプの場合は他の方の遺骨と一緒にされてしまうので、後から遺骨を取り出すことはできません。

個別納骨型

シンボルツリーの周辺に設置された「個別の区画」に遺骨を納めるタイプで、納骨場所の上にはプレートや墓石が設置され、一般墓と同様にお墓参りを行うことも可能です。
また、個別区画に一本ずつツツジなどのような低木を植え、小さなプレートを設置するタイプもあるようです。

土中に設置されたカロート(納骨スペース)に遺骨を納めるケースが多いため、後から遺骨を取り出すことが出来る反面、遺骨が直接土に触れないため「土に還る」ことはありません。

明圓寺「游心庵」茨城県石岡市真家1055‎

明圓寺「游心庵」の樹木葬エリアは各種ハーブが植えられた日当たりの良い場所にあり、共同墓プラン、1区画(1名)プラン、ペットと一緒プランが用意されています。
1区画内に家族や友人が追加で入ることも可能で、永代にわたり埋葬されます。

公園型・庭園型

大都市圏の寺院や霊園でも多く取り入れられている「公園型・庭園型」は、霊園の一部に芝生を敷きつめた区画を設置したタイプや、多くの緑や花々を配置したフラワーガーデンタイプなど、各霊園ごとに様々な趣向を凝らしたものが存在します。

合祀型

芝生で一面おおわれた区画や花壇に囲まれた区画に遺骨を埋めるものや、納骨堂の周辺が樹木や花々で囲まれた公園のようになっているものなど、さまざまな形式がありますが、通常の合祀墓と同様に他の方の遺骨と一緒にされてしまう為、後から遺骨を取り出すことはできません。

また、都市部に設置された霊園では、周辺に住宅などが多いため土壌や水質などへの影響を考慮して、土中に直接遺骨を埋めることは少なく、納骨スペースに骨壺ごと納めるケースが多いようです。

個別納骨型

シンボルツリー型と同様に、霊園内に設置された公園風の区画に個別の納骨スペースが設けられ、納骨後はプレートや墓石が設置されます。郊外では、一つの区画内に複数の納骨スペースを持ち、家族墓として利用できるようなものもあります。

個別の納骨スペースを持つため後から遺骨を取り出すことは可能ですが、特に都市部の霊園では個別に利用できる期間が設定されていることが多く、一定期間経過後は合祀されるという霊園も多いようです。

風の丘 樹木葬墓地

『風の丘 樹木葬墓地』の樹木葬は個人のお墓のため継承者が不要で、過去の宗旨宗派を問わず、慈眼寺が永代にわたり供養を行いますので、墓じまいをお考えの方にも最適なお墓の形です。
遺骨は35cm×35cmの個別区画に骨壺のまま埋葬され、1区画を使用する最後の埋葬から13年もしくは33年が経過した後、同じ墳墓内の合祀墓にご遺骨を移し、永代供養となります。期限のない区画(50cm×50cm)もあります。

樹木葬のメリット

『樹木葬』も、基本的には永代供養墓の一種ですので、一般墓と比べ費用負担は少なくて済むことが多く、初期費用を支払った後の管理費不要の霊園もありますので、お墓の継承者がいなくても問題ありません。
民営霊園では、墓域の管理まで任せられるところもあります。

また、里山型の『樹木葬』の場合は、お墓参りも容易ではありませんが、都市部周辺の霊園に設置されている『樹木葬』区画を利用すれば、駅から徒歩圏内の霊園もありますし、郊外の霊園には駐車場完備のところが多いので、お墓参りに苦労することは無いでしょう。

樹木葬のデメリット

『樹木葬』では、手を合わせる対象が木などの植物なので、日本人の多くがもつ「お墓」のイメージと異なるため、納骨後に「いまひとつピンと来ない」と感じる方も多いようです。
特に、合祀型の芝生墓などでは納骨場所も明確ではないため、対象が漠然としすぎていて供養をしている気がしないという方もいます。

こういった事情から、親族などの反対に合うことも多いため、事前によく話し合っておく必要があるでしょう。

まとめ

日本では、亡くなった方の遺骨はお墓に納骨するのが当然と考えている方が多いと思いますが、キリスト教やイスラム教などとは異なり、実は仏教の教義では輪廻転生の考えから、亡くなった人の遺体や遺骨は魂の抜け殻と考えられていて、特別視していません。
しかし日本では、祖霊崇拝をベースにした神道の影響から、もともと亡くなった方の遺体を手厚く葬る習慣があったため、お墓を大切にする文化が現在まで残ったのだと言われています。

また、埋葬文化も時代とともに変化しており、一つのお墓に複数の遺骨を納める「家族墓」も、一般に普及したのは明治時代以降で、さほど古い歴史があるわけではありません。文化とは、それぞれの時代の状況や生活スタイルの変化に伴い変わっていくものであり、お墓も例外ではありません。

少子高齢化や核家族化が進む現代では、従来の家族墓と言う形式から『樹木葬』などの永代供養墓に需要の中心が移るのも当然なのかも知れません。

もし、あなたが『樹木葬』を選択するのであれば、事前に資料を取り寄せたり現地見学をしたりして、自分に合った霊園を見極めることが肝心です。後悔しない選択をするためにも、立地や内容・費用などをしっかり確認して比較検討した上で、家族で話し合って霊園を選ぶことをお勧めします。

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