本ページはプロモーションが含まれています

【葬儀形式の特徴】喪主として後悔しないために知っておくべきこと

2021年5月4日

ども まことじいさんです

40代・50代になると、親世代の葬儀について考えざるを得ない状況が、現実のものとして迫ってきます。

喪主になると、葬儀の規模や形式、参列者の数から、金銭的なことまで考えなくてはなりません。
こういった条件は、当事者の立場や経済的な状況次第で、それぞれ千差万別ですので、正解というものがありません。

ただ、実際に喪主を経験した立場から言えることは、同じ『葬儀』でも、喪主として家族を送り出すのと、親族や知人の葬儀に参列するのでは、全くの別物と考えた方がいいということです。

じいさんが母を亡くした時、様々な『後悔』の気持ちが押し寄せました。「もっとしてあげられる事があったんじゃないか」「あの時こうしていれば」など、考えればきりがありませんでした。
そういった『後悔』の気持ちを、少しだけ軽減してくれたのが『葬儀』を含めた様々な葬送儀礼を行うことでした。

もちろん亡くなった人に何をしてあげても、現実的には何も変わることはありません。どんなに思いを込めて弔っても、故人が生き返ることはありませんし、供え物をしても故人に届くこともありません。
ただ、故人のために何かをすることで贖罪になるような気がして、少しだけ心の痛みが軽減されたのは事実です。

僧侶などの宗教家にとって『弔い』とは、亡くなった人のために行うものかもしれません。しかし、遺族にとっての『弔い』とは、故人のためであると同時に自分たちのためでもあると、じいさんは個人的に思います。

現在では、オーソドックスな一般葬だけではなく、様々な形式の葬儀が存在します。
自分にとって「どういった選択が最適なのか」「そのためには何をすべきなのか」などについて、事前に考えておくことが重要なのではないでしょうか。

今回は、様々な葬儀の形式と特徴を紹介しますので、どんな形式が自分に合っているのか、少しだけでも考えてみてください。
この記事が、あなたの後悔しない選択のための一助になれば幸いです。

直葬(火葬式)とは 

遺体の安置と火葬のみを行う葬儀形式です。 

葬儀社が行うのは、病院などから自宅または葬儀社の安置施設への搬送と、火葬場への搬送のみとなります。 
宗教儀式を行わないため、正確には葬儀ではありませんが、現在では葬送のひとつの形として認知されつつあります。 

葬儀社の広告で『9.8万円~』などと書かれているのは、この『直葬』の費用です。 

直葬の費用 

『直葬』の費用は10万円前後となっていることが多いですが、これは無宗教の場合で、仏式の場合は枕経の際の枕飾りが必要になりますし、僧侶へのお布施も必要となります。 

また、葬儀社の安置施設を利用する場合、別途費用が必要になるケースもありますので、実際には20~30万円ほどになることが多いようです。 

『直葬』は、葬儀社によって内容が大きく異なります。基本プランに何が含まれるのか、よく確認しておく必要があります。 

直葬のメリット 

『直葬』の最大のメリットは、費用を抑えられることですが、家族のみで荼毘に付すまでの時間を過ごせる点もメリットと言えます。 

参列者への気配りなどが不要ですので、故人との最後の時間を邪魔されることはありません。 

直葬のデメリット 

もしも菩提寺がある場合は、住職への相談が必要です。
住職に何の相談もなく『直葬』を行った場合「戒名を付けてもらえない」「お墓への納骨を拒否される」「その後の法要を断られる」などのトラブルが発生する場合があります。 

また、親族への事前の相談も必須でしょう。のちに禍根を残すことが無いように、しっかりと話し合っておくことをお勧めします。 

後悔しないためのポイントは『話し合い』 

前述したとおり『直葬』には大きなメリットもある反面、見過ごせないデメリットがありますので、事前にしっかり同意を得ておかないと後悔する結果になりかねません。 

菩提寺や親族との関係については、事前にしっかり相談して納得してもらえれば、トラブルを回避できる可能性があります。 
また、相談をしていく中で、妥協点などの糸口が見つかることもあります。 

煩わしいと感じるかもしれませんが、後悔しないための大切な作業ですので、しっかりクリアしておくことをお勧めします。 

問題の解決策の一例 

菩提寺の住職が『直葬』に難色を示している場合は「枕経だけはお願いする」「火葬場に同行してもらう」などで、折り合いがつくこともあります。 

また、親族に対しては後日レストランなどで『お別れ会』を 開くことで、納得してもらえることも多いようです。 

一日葬とは 

通夜式を行わず、お葬式のみを行う葬儀の形式です。 

通夜式を行わないことに対して、違和感を覚える方も多いと思いますが、東北地方などでは、通夜式には近親者のみが参列することが多く、そもそも通夜式を行う習慣が無い地域もあります。 

東北地方では、葬儀の前に火葬を済ましてしまう『前火葬』が多いため、お葬式前夜は近親者にとって大切な時間になるためです。 

一日葬の費用 

『一日葬』の費用相場はは50~70万円程ですが、式場を一日だけ利用するケースと、二日間利用するケースがあるため、葬儀社によって費用は大きく異なります。 

また、仏式で『一日葬』を行う場合は、僧侶へのお布施として別途30~50万円ほど必要になります。 

一日葬のメリット 

『一日葬』では、通夜式を行わないので、一般参列者の対応などに追われることなく、故人との最後の夜を、家族だけでゆっくりと過ごすことができます。 

また、通夜式を行わない分、費用を抑えることが出来ます。 

一日葬のデメリット 

関東地方などでは、親族以外は通夜式に参列することが多い傾向にあります。 

しかし『一日葬』では通夜式を行わないため、葬儀の日取りによっては一般の方が参列しにくくなることもあります。 

また『一日葬』も葬儀社によって内容が大きく異なるため、前日から式場に遺体を安置するような場合は、通夜式を行う場合と比較しても、期待したほど費用を抑えられないケースもあります。 

事前に葬儀内容を把握して、複数社から相見積もりを取ることをお勧めします。 

家族葬とは 

近年よく耳にするようになった『家族葬』は、「密葬」と混同されることもありますが、根本的に異なるものです。   

密葬とは家族など近親者のみで火葬までを行うもので、後日あらためてお別れ会などの形で「本葬」を行うことを前提とした「仮葬儀」のような形式です。 

一方『家族葬』とは、小規模な式場を利用して、参列者を親族や親しい知人のみの少人数に絞って行う「一般葬」です。 
内容も一般葬と同様で、通夜式・お葬式を二日にわたって行われます。 

『家族葬』は30~50人ほどの参列者数で行われることが多いです。 

家族葬の費用 

『家族葬』の費用相場は80~120万円程とされています。 

しかし、一口に『家族葬』と言っても、安置施設の有無や式場の設備、移動費用など内容が大きく異なるため、似たような内容のプランでも葬儀社によってかなり幅があります。 

また、供花の内容や食事、引き出物なども費用総額に影響しますので、複数社から相見積もりをとり、比較検討することをお勧めします。 

『家族葬』を仏式で行う場合、僧侶へのお布施30~50万円ほど別途必要になります。 

家族葬のメリット 

『家族葬』の参列者は、親族や親しい知人のみに絞られますので、大規模な一般葬のように、多くの参列者の対応に追われることはありません。 

そのため、一般葬に比べ遺族の心労は最小限に抑えられます。 

また、故人をよく知る方のみが参列するため、ほとんど面識がない方も参列する一般葬に比べ、アットホームな雰囲気の中で、故人を見送ることが出来ます。 

資金面でも、既存の式場よりも小規模な式場を利用することで、葬儀費用を抑えることが可能です。 
火葬場を併設している公営斎場を利用すれば、移動も不要になるため、さらに負担を少なくすることも出来ます。 

小規模な式場を利用するだけで、内容は一般葬と変わりませんので、特に菩提寺や親族に配慮する必要がなく、後顧に憂いを残すことも無いという点もメリットと言えるかもしれません。 

家族葬のデメリット 

小規模な式場を利用するため、会社関係者や近隣の方などの参列は困難となりますので、参列を申し出られても、事情を説明して遠慮してもらう必要があります。 

一般葬とは 

皆さんが「葬儀」と聞いてイメージする形式です。 

地域の習慣にもよりますが、通夜式→通夜振る舞い→翌日に葬儀→火葬→精進落としという流れが一般的です。 

前述した『家族葬』も一般葬の一種です。 

一般葬の費用 

利用する式場の規模によって、葬儀費用も大きく異なりますが、おおむね150~250万円ほどが相場と言われています。 

しかし、参列者の増加に比例して、飲食費や引き出物の費用も増大しますので、場合によってはさらに多くの費用負担が発生することも考えられます。 

一般葬のメリット 

30~50人で行われる小規模な式から、数百人が参列する大規模な式まで、予想される参列者数に応じて、式場の規模次第で対応できます。 
特に人数制限が無いため、会社関係者から近隣の方まで、多くの人に参列してもらうことが可能です。 

故人が社会的地位の高い方の場合、参列者が多くなることが予想されますので『一般葬』で行うのが無難でしょう 

一般葬のデメリット 

『一般葬』は、参列者が多く、利用する式場も大規模になるため、費用が高額になることが多いです。 
また、多くの参列者に対応する必要があるため、遺族の負担も大きくなります。 

大規模な式場を所有している葬儀社は限られているため、利用できる葬儀社の選択の幅が狭いのもデメリットと言えるかもしれません 

近年では、都市部を中心に葬祭儀礼の簡素化が進んでいるため、100人以上の参列者に対応しているのは、冠婚葬祭互助会事業を行うような、最大手の葬儀社のみという地域も少なくありません。 

どの葬儀社を利用するかだけでも、早めに決めておくことをお勧めします。

まとめ 

様々な説がありますが「ヒト」が葬送の儀式を行うようになったのは、最低でもネアンデルタール人の時代まではさかのぼれるようです。

ヒトが葬送の儀式を行う理由は「故人の『死』を悼むため」「遺族が身内の『死』の事実をを受け止め、ひとつの区切りをつけて前に進むため」などでしょうか。実際に、新型コロナウイルスで家族を亡くした方の中には、その方が亡くなった事実を受け止められずに、苦しんでいる方も多いようです。

費用面も重要ですが、葬儀はやり直しが出来ないため、後悔しない選択が必要です。
そして、正しい選択のための準備は、いつでも始めることが出来ます。

事前準備の仕方については【通夜・葬儀】事前に準備しておくべきことで詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

もし、この記事が誰かの役に立てば幸いです。