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【地域別】葬儀の特徴~佐賀県編

2021年4月17日

ども まことじいさんです。

葬儀の風習なんて、地元でも知っている人は少ないですよね。

じいさんは遠州地方(静岡県西部)在住ですが、元々は関東出身で遠州地方の風習に詳しくありませんでした。
母が亡くなった際に調べたところ、葬儀に関しても地方独特の風習があって驚きました。
通常、白木の位牌から本位牌への切り替えは四十九日の法要の時に行われますが、遠州地方では初盆から一周忌法要の間に行われます。

このような地方独特の風習はどの地方でも見られますが、知らない人も多く葬儀の際に慌てることもあると思いますので、まとめておこうと思います。
今回は佐賀県編です。

佐賀県は、でこぼこのある逆三角計に近い形をしています。 
北西部はリアス式海岸と砂浜の玄界灘、南東部は干潟と干拓地の有明海と、様子が異なる2つの海に接しています。 

また、佐賀県は、吉野ヶ里遺跡や多くの古墳などの遺構があり、古代から栄えてきた県です。 

仮通夜 

佐賀県では、故人が午前中に亡くなったとき納棺をしないで仮通夜を行います。

24時間経過してから納棺し、その後に本通夜を行う地域もあるため、いつ葬儀を行うのか確認が必要となります。 

仮通夜は身内だけで執り行う儀式ですので、一般の方は参列せず、翌日に執り行われる本通夜に参列します。 

枕団子 

一般的に、故人の枕元には一膳飯と枕団子をお供えしますが、佐賀県の一部地域では、49個もの団子をお供えすることがあります。 

この49という数字は、7週間ごとに審判を受け、成仏するという四十九日の旅の考え方からきているようです。 

枕団子を供えるのは、お釈迦様が如来から贈られた「香飯」を辞退し、食べずに亡くなってしまったので、死後これを供えたという説や、四十九日の旅が終わり仏様にお会いした時の手土産など、様々な説があるようです。 

出で立ちの膳(でたちのぜん) 

通夜の後、親族や親近者など参列者に、食べ物や飲み物が振る舞われることを「通夜振る舞い」と言いますが、佐賀県では、通夜振る舞いとは言わずに、『出立ちの膳』と呼ばれる会食を、身内のみで行います。 

『出で立ちの膳』は、家族が故人と一緒に食べる最後の食事とされ、西日本を中心に、各地で行われています。 

放生(ほうじょう) 

佐賀県では、葬儀の後で、捕まえた鳥や魚を逃がす『放生』と呼ばれる風習があります。 

仏教儀式の「放生会(ほうじょうえ)」から派生したといわれており、捕らえられた生き物を逃がすことで故人の徳を積み、あの世での扱いを良くしてもらいたいという、遺族の願いが込められた風習です。 

棺回し 

佐賀県の一部の地域では、出棺の際に近親者で棺を3度ぐるぐると回す『棺回し』と呼ばれる儀式を行います。 

棺を回すことで、故人は方向感覚を失い、家に戻れなくなると考えられているようで、「故人が迷うことなく冥土へ赴き、成仏して欲しい」という思いが込められている風習のようです。 

また、回るという儀式を行うことで仏教の修行をしているとみなし、現世での罪をなくそうとする「減罪信仰」からとも言われています。 

茶碗割り 

佐賀県では、出棺の際に、遺族が故人の茶碗を割る風習も見られます。 

「あなたが日常的に使用していた茶碗はもう無いので、迷わず成仏して下さい」との意味合があるようです。 
故人がこの世への未練をきっぱりと絶ち、あの世へいけるようにとの願いが込められた風習のようです。 

まとめ 

佐賀県の葬儀に関する風習は、全般的に西日本の習慣と同様ですが、枕団子を49個も供えるなど、独自の習慣も一部みられます。 

なお、今回は参列される方向けに記事を書いていますが、喪主の方は事前に多くの準備が必要となります。『【通夜・葬儀】事前に準備しておくべきこと』で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

もしこの記事が誰かの役に立てば幸いです。