本ページはプロモーションが含まれています

【タイプ別】あなたに合った葬儀社の選び方

2021年5月25日

ども まことじいさんです。

現在、日本全国に5000社以上の葬祭関連事業を行う企業があるといわれていますが、葬儀社選びには残念ながら正解というものが存在しません。
ある人にとっては最善の葬儀社が、他の人にとっては全く合わない葬儀社ということもあり得えます。

では、葬儀社選びに失敗しないためには、どうしたら良いのでしょうか?

実際のところ、それぞれの葬儀社には得意とする葬儀形式があり、

  • 昔ながらの一般的な葬儀を得意とする冠婚葬祭互助会を営む大手冠婚葬祭事業者
  • 30名前後の小規模な葬儀を専門に扱う「家族葬ホール」を運営する葬儀社
  • 各自に合った葬儀を提案するオーダーメイド葬儀を扱う葬儀社

大まかには、この3タイプに分けられます。

それぞれに費用相場も異なりますし、対応力にも差がありますので、そのあたりを理解した上で葬儀社選びを行えば、少なくとも悪質なボッタクリ業者の餌食になることは無いと思います。

今回は、葬儀に必要な費用の内訳と、葬儀社のタイプごとの特徴やメリット・デメリットについて書いていきたいと思います。
後になって後悔しないように、ぜひ最後までお読みください。

葬儀費用総額の内訳

葬儀費用総額とは「葬儀一式の費用」+「飲食・引き出物などの費用」+「お布施」で成り立っています。(地域によって別途火葬費用が必要になります)
葬儀社のパンフレットやサイトに表示されている金額は、このうち「葬儀一式の費用」です。

葬儀一式の費用とは

葬儀を行う上で必要になる「搬送費用」や「祭壇の費用」「棺や骨壺」など、全て揃えた場合の費用で、最近では多くの葬儀社が「~プラン」などの名称で、葬儀一式をセット価格にしています。

最近では『直葬(火葬式)』『一日葬』『家族葬』など、様々な葬儀形式があり、必要になるものもそれぞれ異なるため、葬儀形式に合わせたセット内容になっています。

葬儀に必要不可欠なものについては【葬儀費用比較のポイント】後悔しない葬儀社選びの方法に詳しく記してありますので、ぜひ参考にしてみてください。

飲食・引き出物の費用とは

「通夜振舞い」「精進落とし」などの食事や飲み物、お菓子が飲食費です。
最近では、葬儀式場に食事をとるスペースが併設されていることも多く、わざわざ食事のために移動する必要がないため、葬儀社に手配を依頼するケースが多いようです。

香典をいただいた際に、受付で渡す会葬礼状や返礼品に加え、最近では参列者に「引き出物」を渡すことが多いようです。
本来香典返しは、四十九日の法要のあと忌が明けてから渡すものでしたが、近年では参列者に引き出物を渡すことで、香典返しの代わりとすることも多くなっています。

「飲食費」や「引き出物などの費用」は、参列者の人数や、「通夜振舞い」「精進落とし」に参加する方の人数によって変動しますので、「葬儀一式の費用」には含まれません。

最近では、葬儀社の方で何種類かの「通夜振舞い」「精進落とし」の弁当や食事を用意していて、それぞれに明確に価格設定がされているので、予想される参加者の人数がある程度わかっていれば「一食の費用×人数」で、計算することが可能です。

また、良心的な葬儀社であれば、予想されるの参加人数を伝えれば、概算の費用を算出して見積もりに加えて計算してくれます。

現在では、ほとんどの葬儀社で費用の内訳を詳細に説明してくれますし、見積書にも全ての品の価格がそれぞれ明記されています。
また、セット価格になっている場合は、葬儀一式に含まれるものについて説明があるはずです。

もし、見積書を出さない、あるいは費用の詳細を明示しないなど、あいまいな状態で話を進めようとするようなら、まともな葬儀社ではないので、利用しない方が無難です。

お布施

現在、日本国内で行われる葬儀の約8割が仏式といわれています。
お布施とは、故人に戒名を授け、通夜・葬儀をとり行ってくれる僧侶に渡すお金です。

お布施の相場は、一般的に30~50万円と言われていますが、宗派や寺院によって異なります。
かつては「お気持ちで」などと言って、明確な費用を伝えない僧侶が多かったようですが、最近では金額を明示してくれる僧侶も増えていますので、遠慮せずに聞いてしまうのが一番です。

また、最近では菩提寺を持たない方も増えているようで、付き合いのある僧侶がいない場合も多いようです。
そういった場合は、葬儀社の方で手配してくれますし『葬儀に必要な戒名授受・通夜式読経・告別式読経・式中初七日読経・炉前読経の一式で18万円』など、定額で手配してくれるサービスもありますので、心配ありません。

【タイプ別】葬儀社の特徴やメリット・デメリット

前述したとおり、個人営業のような極端に小規模な業者を除くと、葬儀社は大きく3タイプに分けられます。
それぞれに特徴があり、メリット・デメリットもありますので、一つずつ見ていきたいと思います。

冠婚葬祭互助会

冒頭で葬祭事業は、国や自治体の許可や届け出は不要と書きましたが、冠婚葬祭互助会事業については事情が異なります。

冠婚葬祭互助会とは、加入者が毎月一定額の掛金を前払金として払い込むことにより、冠婚葬祭の儀式に対するサービスが受けられるというシステムであるため、割賦販売法に基づき経済産業大臣の許可を受けた事業者だけが行うことが出来る事業です。
営業許可を受けるためには、経済基盤の安定性など厳しい審査基準条件が設けられており、前受け金の1/2を供託することが義務付けられています。

冠婚葬祭互助会の特徴

上記のような事情から、冠婚葬祭互助会事業を営む企業は資本規模が大きく、多くの葬祭関連施設を所有しています。
大小さまざまな葬儀式場を地域ごとに複数所有しているため、数百人規模の大きな葬儀から、50人以下の小規模な葬儀まで対応が可能です。
また、長期間にわたって事業を継続している企業が多いため、最近になって新規に参入した葬儀社に比べ、蓄積されたノウハウや実績が豊富なことから、葬儀を依頼するにあたって比較的安心感があります。

冠婚葬祭互助会を利用するメリット

居住地域によって加入できる冠婚葬祭互助会は限られるため、長年地元に根差している企業が多く、地域独特の葬送習慣などに関しても詳しいので、初めて喪主をつとめる方でも安心して任せることが出来ます。
また、多くの葬儀式場を所有しているので、待機期間が短くて済みますし、安置施設などもしっかりと確保されていることが多く不安材料は少ないでしょう。

さまざまな葬儀式場を保有しており、多数の葬儀に携わっているため、各依頼人の都合や希望に比較的柔軟に対応してくれます。

冠婚葬祭互助会を利用するデメリット

最近では『直葬(火葬式)』や『一日葬』など、費用負担が少なく簡略化された形式の葬儀形式もありますが、冠婚葬祭互助会では、そういった形式の葬儀に対応していないところも、少なくありません。
また、冠婚葬祭互助会に加入するためには、毎月一定額の積み立てをする必要があり、解約した場合でも全額が返金されるわけではないなどのデメリットもあります。

冠婚葬祭互助会は、会員でなくても利用することができますが、他の葬儀社に比べ葬儀費用が割高になりますし、互助会に加入している場合でも『家族葬』専門の葬儀社と比較すると葬儀費用は高めになることが多いです。

冠婚葬祭互助会については、じいさんの経験を基にした【互助会】実際に利用してみて感じたことで詳しく解説していますので、ぜひ一読ください。

冠婚葬祭互助会を利用した場合の費用

ここでは、じいさんが冠婚葬祭互助会を利用して母の葬儀を行った際の費用を一例として書いておきます。
詳しい葬儀の内容や、式場設備などについては上記の記事をお読みください。

  • 葬儀一式(祭壇 縦2m×横4mの花祭壇35万円含む)74万円
  • 通夜振舞い 3,000円×40名 12万円
  • 精進落とし 5,000円×40名 20万円
  • 引き出物 5000円×28(一家族につき一個)14万円
  • 火葬中の軽食およびその他オプション 8万円

お布施 40万円

葬儀費用総額 170万円

じいさんは「湯灌」や「経帷子の着替えを納棺師と共に行う」が含まれた、少し豪華なプラン(ちなみに、一般的には別料金になるマイクロバスの費用も含まれていました)を選んだので、葬儀一式が74万円になっていますが、最小限のプランは54万円だったと記憶しています。

また「通夜振舞い」は一食2500円から 「精進落とし」は一食4000円から用意されていましたし、引き出物も3500円から用意されていましたので、もう少し費用を抑えることは可能だと思います。

ただし、ここに記載した費用は互助会員の価格ですので、非会員の場合は30~40万円ほど高くなると思います。

家族葬専門の葬儀社

参列者30~50名ほどを想定した小規模な葬儀を専門に扱う葬儀社で、近親者や親しい知人のみで行う「家族葬」という言葉が一般的になるにつれ、新規参入が相次いでいます。
必要最低限の内容に絞って、費用負担の少ない葬儀を提供しており、核家族化が進む現代にマッチした葬儀社と言えるかもしれません。

『直葬(火葬式)』や『一日葬』など簡略化された形式の葬儀にも対応しており、各社それぞれに独自のプランを用意しているようです。

全国対応、低価格のシンプルな葬儀【小さなお葬式】

家族葬専門の葬儀社を利用するメリット

葬儀内容を必要最小限に絞ることで低価格を実現しており、葬儀プランも数種類に絞っていますので、内容がシンプルで価格も分かりやすく、ある程度は予算に合わせて選ぶことが出来ます。

また、葬儀に必要不可欠なものは、基本プランに含まれていることが多いので、極端に高額な請求をされることは無いでしょう。

菩提寺を持たない方向けに、葬儀に必要な戒名授与・通夜式読経・告別式読経・式中初七日読経・炉前読経が全て含まれた「寺院手配」サービスを、15~20万円程の費用で提供している葬儀社も多いようです。

家族葬専門の葬儀社を利用するデメリット

葬儀に不可欠なもの以外を削ることで低価格を維持していますので、どうしても内容は画一的になりますし、それぞれの人の希望に合わせて内容を変更するのは難しいようです。
「湯灌」や「納棺師の手配」「マイクロバスの用意」程度の内容であれば、オプションで対応しているようですが、応えられる要望には限界があります。

家族葬専門の葬儀社を利用した場合の費用

葬儀ブランド「よりそうお葬式」の『よりそう家族葬 二日プラン』を参考にすると

葬儀一式(祭壇など必要な物品・サービスを含む)471,900円
*資料請求(会員登録)とアンケート回答で77,000円割引適用の場合は405,900円

お布施 (相場は30~50万円程)
*菩提寺を持たない方は、寺院手配(戒名授与・通夜式読経・告別式読経・式中初七日読経・炉前読経)160,000円が利用できます。

割引適用で寺院手配を利用した場合の葬儀費用総額 565,900円

上記はあくまでも必要不可欠なものだけに内容が絞られていますので、必要に応じてオプションを利用することになります。

オプション

  • マイクロバスの手配 55,000円~
  • 通夜振る舞い 一人前3,500~5,000円
  • 精進落とし 一人前5,500円~
  • 会葬返礼品 600円~
  • 引き出物 2500円~
  • 湯灌 110,000円~
  • 古式湯灌 70,000円~
  • ラストメイク 35,000円~

仮に参列者30名を想定して「通夜振る舞い×30人前・精進落とし×30人前・会葬返礼品15個・引き出物15個・マイクロバス手配」をオプションで利用した場合の追加費用は343,000円となります。

上記のケースの葬儀費用総額 908,900円

オーダーメイドの葬儀社

一般的な葬儀社では、祭壇の大きさや種類も限られているので、数種類から選ぶ形になりますが、オーダーメイドの葬儀社では、喪主の方の希望に最大限対応してくれます。

祭壇だけでなく、葬儀会場についても自宅や斎場はもちろんのこと、故人が入居していた老人ホームや自宅の庭など、通常は葬儀社が対応していない形式での葬儀にも対応可能で、式中の演出に関しても比較的自由にカスタムすることができます。

オーダーメイドの葬儀社を利用するメリット

一人ひとり感性や好みが異なるため、本来であれば葬儀も個性に合わせて行うのが理想ですが、なかなか思い通りの葬儀に対応してくれる葬儀社は少ないでしょう。

しかし、オーダーメイドの葬儀社では決まった形式ではなく、喪主の方や亡くなった方の希望に沿って、一から葬儀を構成することも可能です。

「生前に故人の夢を叶えてあげたかった」「故人の好きだった場所で見送ってあげたい」などの思いを、形にすることが出来ます。

オーダーメイドの葬儀社を利用するデメリット

多くのものに当てはまることですが、既製品と比較すると、オーダーメイドはやはり費用が高くなります。
葬儀に関しても同様で、一般的な葬儀社に比べ費用が高額になるのはやむをえないでしょう。

また、希望に沿った葬儀を作り上げるためには、通常の葬儀以上に入念な打ち合わせが必要になるため、喪主の方の負担も大きくなります。
もちろん葬儀社スタッフがアドバイスしてくれますが、祭壇一つとっても、飾る花の種類や祭壇の形など、考えながら決めていかなければなりません。

費用に関しても、それぞれに内容が異なるため目安や相場というものが無く、実際に葬儀社との打ち合わせが済んでからでないと分かりません。

オーダーメイドの葬儀社『花葬儀』のサイトリンクを設置しておきますので、参考にしてみてください。

花葬儀サイトリンク

葬儀社選びのポイント

基本的に病院から紹介される葬儀社を利用するのはオススメしません。
理由については【身に付けたい】ボッタクリ葬儀社の見分け方と対処法でくわしく説明していますので、ボッタクリ葬儀社を避けるためにも、ぜひ一読下さい。

多数の参列者が予想される場合

現在では、大人数を収容可能な大規模葬儀式場は少なくなっており、地域によっては大手の葬儀社のみというケースも少なくありません。
冠婚葬祭互助会事業を営んでいる大手の企業であれば、対応可能な場合もあります。

また、自治体が運営する火葬場を併設した斎場では、大きなホールが用意されていることがありますので、そういった斎場を利用すれば、大人数でも比較的費用を抑えることも可能です。
また、自治体の大規模斎場を利用できれば、ほとんどの葬儀社で大人数での葬儀に対応可能です。

簡略化された形式の葬儀を希望する場合

『直葬(火葬式)』や『一日葬』など、簡略化された形式の葬儀を行うのであれば、小規模な家族葬専門の葬儀社が合うと思います。
必要最小限の内容にはなりますが、経済的な負担は軽くなりますし『一日葬』であれば告別式も行えますので、こだわりがなければ十分かもしれません。

ただし、新しい葬儀形式なので菩提寺や親族から不満が出ることもあります。あとでトラブルになることも多いので、事前にきちんと話し合っておく必要があるでしょう。

少人数でも華やかに送り出したい

家族葬専門の葬儀社では、祭壇を大きくしたり、花を増やしたりするオプションを用意していることも多いですし、グレードアップしたプランも用意されていますので、予算に応じて利用すると良いでしょう。
『湯灌』や『納棺師による納棺の儀』などはオプションにはなりますが、対応している葬儀社も多いので、利用してみてはいかがでしょうか。
じいさんも実際に『湯灌』や『納棺の儀』を行いましたが、想像以上に良い時間でした。

また、故人が互助会に加入している場合は、積立金を利用することで予算以上の葬儀を行うことも可能です。

生活保護を受けていて経済的な余裕がない場合

そういった方でも葬儀が行えるように、各自治体には『生活保護葬』『福祉葬』などの名称で、葬儀費用を負担してくれる制度があります。

僧侶無しの『直葬(火葬式)』にはなりますが、きちんと火葬まで出来ますので、最寄りの市役所に相談してください。
自治体によって手続きが異なり、必要な書類も数種類ありますので、事前に役所に相談しておくことをお勧めします。

まとめ

かつては「隣組」などの近隣住民の相互扶助組織が機能していたので、身内が亡くなった場合でも隣近所の人に手伝ってもらえましたが、近隣との関係が希薄になっている現在では、基本的に喪主の方が対応せざるをえません。

ほとんどの場合、初めて喪主をつとめることになるので、いろいろと不安はつきません。
しかし、事前に利用する葬儀社さえ決めていれば、相談することも可能ですし、いざという時も搬送依頼の連絡さえすれば、すぐに対応してくれます。

まずは、どういった形で送り出したいかだけでも考えてみましょう。その上で葬儀社選びを検討すれば、後悔することも少なくなると思います。

もし この記事が誰かの役に立てば幸いです。