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葬儀から四十九日の法要まで【準備や手続き】

2021年1月27日

ども まことじいさんです。

何とか無事に葬儀・告別式まで済ますと、喪主としてはホッとしたいところですよね。

でも実は、四十九日の法要までに済ませるべき事が、沢山あるってご存じでしたか?

葬儀・告別式を無事執り行ったのち四十九日の法要まででひと段落となります。

まだまだすべきことは沢山ありますが、葬儀までと比べれば葬儀後から四十九日の法要までは時間的に余裕があるので、精神的にも肉体的にも落ち着いて一つ一つ実行できると思います。

葬儀後から四十九日の法要までにすることを、ざっと一通り説明しておきますので、ぜひ参考にしてみてください。

後飾り祭壇の設置

葬儀後、自宅に戻ってから、遺影やお骨を安置するための後飾り祭壇(関西では中陰壇)と呼ばれる祭壇を設置します。

現在では葬儀社が簡易的な祭壇を設置してくれることが多いようです。

本来は白木を用いますが、最近では片付けの簡略化のため、組み立て式の段ボールの祭壇を設置することが多いようです。

祭壇の設置場所

後飾り祭壇を設置する場所は、自宅に仏壇がある場合は仏壇の隣または前に飾りますが、仏壇が無い場合は家の中の直射日光が当たらない場所で、北側か西側に飾るのが一般的です。

仏壇の扉

神道では死を穢れと考える為、忌中は神棚の扉を封印しますが、仏教ではそのような捉え方はしませんので本来は仏壇の扉は開いておくべきです。

ただ、地域や宗派によって異なる考えもありますので、菩提寺や付き合いのある僧侶に相談して決めれば良いでしょう。

そうすれば、親戚に異なる見解をもった方がいても、「僧侶の勧めですので。」の一言で済みます。

因みに、じいさんは菩提寺の住職に相談して、扉を開けたままにしました。

祭壇の飾りかた

三段の祭壇を用いる場合、一般的には上段左から遺影、白木の位牌、遺骨の順に配置します。

中段は仏飯、お茶または水、お供物を飾り、下段には花立、香炉、おりん、燭台を配置します。

ただ最近では、祭壇の設置から配置まで、葬儀社に任せることも出来るところが多いようですので、あまり心配はいりません。

水や仏飯は毎日取り換えるようにしましょう。

また、お供えは不殺生に拘らず、亡くなった方が生前に好まれた物を供えて大丈夫です。

仏飯とは

これは真言宗の配置です

昔は忌中の間は写真のような霊供膳を供えることが多かったようですが、現在では茶碗に山盛りの新しいご飯に箸を刺したものを仏飯として供えるようです。

今でも7日の節目の日には霊供膳を供える地域もあります。

霊供膳の配置は宗派ごとに異なり、写真の霊供膳は真言宗のものです。

じいさんはナデシコさんの【お盆のお膳を完璧に!基本知識・メニュー・宗派の違いも解説】のページを参考にさせてもらいました。

  • 左奥が平椀で右奥が壺椀、中央に高坏、手前左に飯椀、手前右に汁椀です。
  • 日蓮宗と天台宗も同様ですが、日蓮宗では朱塗りの膳を使用します。
  • 臨済宗と曹洞宗は高坏が右奥に、壺椀が中央に配置されます。
  • 浄土宗は平椀が右奥、壺椀が左奥になります。

手前に箸を置いて手前を奥に向けてお供えします。

お供えする料理は動物性の出汁や肉・魚を使用しない精進料理となります。

平椀には煮物、壺椀には和え物や酢の物などの副菜を盛りつけ、高坏には漬物を盛ります。
沢庵やキュウリの漬物などは二切れにします。(三切れは身が切れるにつながるためと言われています)

飯椀には新しいご飯を丸く山盛りにします。

汁椀にはみそ汁や吸い物を入れますが、鰹節などの動物性の出汁は使わず昆布だし等を使用します。

霊供膳は傷まないうちに早めに下げて、お下がりとして頂くのが本来は良いのですが、食中り等を起こしては本末転倒ですので、お塩で清めてから処分しても良いようです。

じいさんは毎日精進料理を作るのは難しいので、煮物やホウレン草の胡麻和え、きんぴらごぼうなどをまとめて作って、小さいタッパーに小分けにして冷凍保存していました。

精進料理と仏膳のセットもネットで手ごろな価格で売っていますので、利用しても良いかもしれません。

仏膳は法事やお盆などにも使いますので、一つ用意しておいても無駄にはなりません。

事務手続き

親切な葬儀社ですと、必要な事務手続きについても葬儀後に訪問して一通り教えてくれます(じいさんはチェック表まで作ってもらえました)が、主なものをあげると

  • 住民票の抹消届(通常は死亡届の提出により自動的に抹消されますが、亡くなった方が世帯主の場合は世帯主変更届が必要)
  • 年金受給権者死亡届(年金を受給している方が亡くなった場合は年金事務所にて手続きが必要ですが、日本年金機構に個人番号(マイナンバー)が収録されている方は、原則として、「年金受給権者死亡届(報告書)」を省略できます)
  • 国民健康保険の脱退届(14日以内に亡くなられた方の保険証を返還するとともに住所地の市町村役場等に提出)
  • 生命保険の死亡保険金請求(死亡診断書のコピーが必要。保険会社によっては会社の書式で、改めて担当医師による記載が必要になることもあります)
  • 介護保険資格喪失届(14日以内に住所地の市町村役場に介護被保険者証を返還し、介護保険の資格喪失届を提出します)
  • 国民健康保険の葬儀費用請求(国民健康保険の脱退届を提出する際、葬祭執行者の認印・葬祭執行者の振込口座のわかるもの・世帯主のマイナンバーを確認できるものを持参すれば、一緒に手続きできます)
  • 故人の銀行口座に関する手続き(凍結された故人の口座の相続には故人の除籍謄本等が必要になります。民法改正により、相続人はほかの相続人の許可を得なくても故人の口座から最大150万円まで預貯金を引き出すことが可能となりました。)

他にも亡くなられた方によって、国民年金の一時死亡金請求など、必要となる手続きがあります。

また、死亡届を提出してから、戸籍の抹消までは2週間程度かかります。

位牌の準備

一般的に49日の法要の後に開眼供養を行い、白木の位牌から本位牌に魂を移します。

ただし、地域や宗派によって風習が異なりますので、菩提寺などに確認した方が良いかもしれません。

実際にじいさんの地元の遠州地方(静岡県西部)では49日の法要から一周忌法要の間に本位牌にかわります。

塗りの本位牌は注文してから手元に届くまでに時間がかかりますので、早めに準備しておいた方が無難です。

本位牌は仏具店などに依頼するのが一般的ですが、最近ではクリスタル製のものなど色々なタイプがあり、ネットでも発注できます。

四十九日の法要(満中陰法要)

人は死後7日ごとに生前の罪状などを裁く審判が7回行われ、極楽浄土に旅立つと考えられています。
また、この日をもって家族も忌が明けて、日常の生活に戻ります。

四十九日の法要は自宅や菩提寺などで、近しい親族などを招いて行われます。

本位牌の開眼供養も同時に行われることが多いようです。

その後、納骨と墓前での読経ののち会食が行われることが多いです。

本来は49日目の当日に行う法要ですが、お寺や親族の都合で別の日に行う場合は、前倒しで行うのが良いとされています。

持参するもの

  • お布施(葬儀のお布施の1/10程度)
  • 白木の位牌
  • 本位牌
  • 遺骨
  • 遺影(葬儀に使用したものでも、別の小さな写真立て入れたものでも大丈夫です)
  • お供物
  • 納骨の際にお墓に供える花
  • 線香

お布施は奉書紙に包むか、白封筒に入れて切手盆や袱紗に乗せて渡します

香典返し

香典を頂いた方への香典返しも忌明け以降に渡します。

昔は一軒ずつ訪問して渡したようですが、現在では葬儀の際に引き出物を渡すことで代用されることが多いようです。
葬儀に来られず香典だけ頂いた場合などは、香典返しを送ります。

何を送ればいいのか分からないなどの理由から、最近では値段設定や種類の豊富さから、香典返し専用のカタログギフトを用いることも多いようです。

香典返しは「おこころざし.com」送料無料のカタログギフトや、タオル・食品などを取扱。かけ紙・挨拶状等は無料対応

納骨について

自宅や菩提寺などでの読経ののち、お墓に納骨を済ませば、四十九日の法要は終了となります。

法要の日取りを石材店に伝えて、事前にお墓の納骨室を開いておくように依頼することを忘れないようにしましょう。

代々のお墓が近くの菩提寺や霊園などにあれば良いのですが、菩提寺や霊園が遠方であり喪主・親族が高齢のためお墓まで出向くのが困難な場合などは、菩提寺や霊園管理者が受け付けてくれれば、遺骨を郵送することも出来ます。

現状では遺骨の郵送できるのは郵便局のみで、他の配送業者は対応していないようです。

また、この時点でお墓が無く、費用面や相続人がいないなどの理由で今後もお墓を建てる予定が無い。
でも無縁仏にしたくないという方は、永代供養を請け負っている寺院や、永代供養を委託できるNPO法人または、送骨サービス業者を利用して納骨することも可能なようです。

ただ、永代供養では合祀されてしまう事も多いので、注意が必要です。

合祀されてしまうと後になって改葬したくなっても、遺骨を取り出すことが出来ません。

最近よく聞く樹木葬も納骨スペースに遺骨を納めるスタイルではなく、直接土に遺骨を撒いてしまうしまうスタイルだと、同様に改葬は不可能ですので、きちんと内容を確認してから検討することをお勧めします。

手元供養するために遺骨の一部を分けておくことも出来ます。
これを『分骨』と言い、分骨証明書も発行してもらえます。

永代供養を選択しても、分骨しておけば後からお墓を建てた場合でも安心です。

分骨について

火葬を済ませた遺骨はいくつかに分けておくことも出来ます。

分骨を希望する旨を事前に伝えておけば、斎場で埋葬許可証と別に分骨証明書を発行してくれます。

後日でも納骨前であれば斎場(地域によっては自治体)で発行してもらえますし、納骨後であればお墓の管理者に依頼して発行してもらえます。

手元供養のための分骨ならば原則不要な証明書ですが、複数のお墓に納骨したい場合などは必要です。

また、手元供養のために分骨した場合でも、のちに相続された方が、納骨を希望した際に必要になる証明書ですので、念のため発行してもらっておいた方が無難かもしれません。

まとめ

じいさんがこの期間で一番大変だったのは、大量の事務手続きでした。役所はほとんど土日祝休みなので、父や親族に協力してもらって、やっとのことで済ませました。

母が亡くなった時は、相続関係の手続きは少なかったのですが、相続財産の多い方はさらに大変だと思います。

お寺とのつながりが希薄で、核家族化が進んでいる現在ですが、いざという時に頼りになる親戚や身近な人などがいると本当に助けになりますので、付き合いは大事にした方が良いのかも知れませんね。

もしこの記事が誰かの役に立てば幸いです。