本ページはプロモーションが含まれています

【永代供養墓】納骨前に『分骨』しておくメリット

2021年7月14日

ども まことじいさんです。

ご存じかもしれませんが、遺骨の一部を『分骨』することは、亡くなった方の供養を行う上で、全く問題ありません。

お釈迦様の遺骨は、インドの様々な場所に建てられた供養塔にもとに、少しずつ納められています。
また、全部収骨が一般的な関東地方の方は驚かれるかもしれませんが、関西地方では、荼毘に付した焼骨の「のど仏」や上腕骨、頭骨の一部のみを小さな骨壺に収骨して、他の遺骨は火葬場に残したままにされることが多く、残された遺骨は共同の納骨堂に収められます。

実はキリスト教やイスラム教とは異なり、仏教では亡くなった方の身体については「魂のぬけがら」と捉えられており、あまり重要視されていないのです。

現在では核家族化や少子高齢化の影響で、家のお墓を「墓じまい」して「永代供養墓」の利用を選択する方も増えていますが、納骨前に遺骨の一部を『分骨』しておくことで、いくつかのトラブルを回避することができます。

そこで今回は、遺骨を『分骨』する方法、墓じまいや永代供養墓を利用する際に起こりやすいトラブルの回避方法、『分骨』した遺骨の保管方法などについて書いていきたいと思います。
今後、墓じまいや永代供養墓を利用する予定のある方にとっては、有益な情報になると思いますし、身寄りのない方のお墓の救済措置についても記載していますので、ぜひ最後までお読みください。

『分骨』とは遺骨の一部を分けて保管すること

日本では、亡くなった方の99.9%以上が火葬され、一つの骨壺に収骨されることが多いですが、遺骨の一部を分けておくことは、仏教の教義のうえでも全く問題ありませんし、法的にも問題ありません。
実際に「手元供養」などのために、遺骨の一部を自宅で保管している方は大勢いらっしゃいます。

ただし、日本には「墓地・埋葬等に関する法律」がありますので、お墓に遺骨を納骨するには「埋葬許可証」が必要になります。『分骨』した遺骨を祭祀承継者が納骨する場合には、この「埋葬許可証」の代わりに「分骨証明書」が必要になります。

分骨証明書の入手方法

「分骨証明書」は、火葬する際に申し出ておけば、その場で発行してもらうことも可能ですし、後からでも納骨前であれば火葬を行った斎場で発行してもらえます。
(一部の自治体では、役所での発行になることもあります)

また、納骨後であれば、墓地や霊園の管理者に発行してもらうことができます。

墓じまいや永代供養墓利用時のトラブルを『分骨』で回避する方法

樹木葬などでは、遺骨をほかの方と一緒に合祀される場合がありますが、そういった埋葬方法を取ることに対して、抵抗を感じる方も少なくありません。しかし『分骨』することで、そういった反発に対応することも可能です。

親族の反対

家のお墓を管理している方に子供や孫がいない場合など、祭祀承継者がいなくなると、お墓は無縁仏として墓地管理者によって撤去され、取り出された遺骨は無縁仏供養塔などに合祀されてしまいます。

厚生労働省の【行政衛生報告例 埋葬及び火葬の死体・死胎数並びに改葬数,都道府県-指定都市-中核市(再掲)別】の統計によると、2019年度の改葬数は124,346件、無縁墳墓等の改葬は2,982件となっています。

こうした事態を防ぐため、近年では家のお墓を「墓じまい」して、永代供養墓に改葬するケースも増えているようですが、親族の反対にあうことも多いようです。本来、お墓に関しては祭祀承継者が全権を持っているので、親族などに意見される理由はないのですが、なかなか無視することは難しいと思います。

しかし、墓じまいで取り出した先祖の遺骨の一部を、それぞれ『分骨』しておけば、反対している親族を説き伏せることが出来ることもあります。『分骨』と聞くと2寸くらいの小さな骨壺をイメージされる方も多いと思いますが、最近では分骨用のペンダントヘッドもあります。


上記のようなペンダントヘッドなどであれば、、それぞれの遺骨の一部を自宅で複数保管することも可能です。

また、法事などの親族が集まる席で相談を持ち掛けておけば、祭祀承継者を請け負ってくれる方が名乗りを上げてくれることも往々にしてありますので、まずは話し合うことをオススメします。

菩提寺の反対

家のお墓が寺院などにあり、寺院の檀家になっている場合は、墓じまいなどで離壇するにあたって寺院からの反発にあうケースも少なくありません。場合によっては「今後の法要などについて一切対応しない」と言われることもあり得ます。

しかし、昔から日本では『分骨』した遺骨の一部を寺院に納める習慣がありますので、そういった方法をとれば上記のようなトラブルを避けることが可能です。もし菩提寺に納骨の受入れを断られた場合でも、各宗派の本山に納骨するという方法もあります。

また、最近では多くの寺院霊園でも永代供養を扱っていますし、寺院によっては祭祀承継者がいなくなった場合に、事前に申し出ておけば寺院の方で家族墓を墓じまいして、永代供養に切り替えてくれるケースもありますので、お墓のことで悩んだら菩提寺の僧侶に相談することをオススメします。

お墓に困ったら「本山納骨」も検討を

日本では古くから、行き倒れとなった旅人や、さまざまな事情でお墓に入れない人に対する寺院の救済活動として「本山納骨」が行われてきました。宗派や檀信徒であることを問わない寺院も多く、費用も安く設定されていることが多いです。

頼れる親族などの身寄りがなく、お墓も用意できない方でも、安心して眠れる場所が用意されています。宗派のご本尊のそばで眠る「本山納骨」は、ある意味では理想の納骨方法かもしれません。

ただし、基本的に「本山納骨」は納骨堂などに合祀(ごうし)されるため、一度納めた骨を取り戻すことはできないということは頭に入れておく必要があります。

「本山納骨」については【お墓が無くてもだいじょうぶ】というサイトの「本山納骨」のページが大変参考になると思いますので、興味のある方は一度ご覧になってみてください。

まとめ

亡くなった方の遺骨を『分骨』することに抵抗を感じる方も多いと思いますが、実は『分骨』は昔からよく行われてきたことです。西日本では、宗派の本山に『分骨』した遺骨の一部を納骨する「本山納骨」が、葬送習慣の一つとして古くから行われてきました。

前述したとおり『分骨』は、法的にも仏教の教義の上でも問題のないことですし、トラブル回避の方法になり得ますので、選択肢の一つとして検討してみてはいかがでしょうか?

もし この記事が誰かの役に立てば幸いです。