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【本当に必要?】葬儀のオプション仕分け

2021年7月25日

ども まことじいさんです。

葬儀の打ち合わせの際に、葬儀社の担当者からオプションを勧められることがあると思いますが、そのオプションって本当に必要ですか?

最近よく耳にする『家族葬の~』といった小規模な葬儀専門の葬儀社では、従来通り通夜・葬儀を行う「二日葬プラン」でも、基本プランだけなら40~60万円ほどですが、勧められるままにオプションを追加すると、あっという間に100万円を超えてしまいます。

こういった少人数での葬儀に特化した葬儀社は、基本的に少額で葬儀をあげることが出来ることを前面に打ち出して集客していますが、100万円を超えるなら昔ながらの互助会の葬儀と比較しても安くはありませんよね?

実際にじいさんは、母が生前に加入していた互助会系列の葬儀社で葬儀を行いましたが、飲食費(通夜振る舞いや精進落とし)や香典返しを含めても130万円ほどでした。一方、妹が亡くなった時は家族葬専門の葬儀社を利用したのですが、飲食費などのオプションを追加した結果、葬儀社への支払いは110万円以上でした。

葬儀社の用意しているオプションは、それぞれに必要性が高かったり、魅力的だったりしますが、葬儀費用を出来るだけ抑えるためには、自分に必要なオプションのみに絞る必要があります。

それぞれのオプションの要・不要は喪主をつとめる方のおかれた状況によって異なりますますが、目安になる情報が少ないので判断が難しいと思います。

そこで今回は、じいさんの経験もふくめて、それぞれのオプションの内容や必要性について書いていきたいと思います。
事前に情報を持っているかどうかで、葬儀費用が大きく変わってきますので、ぜひ最後までお読みください。

湯灌・古式湯灌

どちらも故人の身体を洗い清めるものではありますが、方法が異なりますので費用も当然異なります。
実際には、あまり必要ではないケースもありますので、内容や費用について解説していきます。

湯灌

湯灌は故人の身体を簡易的な湯船に浸して、全身を洗い清めるもので、イメージとしては要介護者の入浴介助に近いと思います。

人は亡くなると全身が弛緩して体液などが出てしまうため、かつては納棺前に洗い清める必要がありましたが、現在では病院で全身をアルコールなどで清拭する「エンゼルケア」が実施されるケースがほとんどですので、病院で亡くなった場合は絶対に必要なものではありません。

ただし、火葬場の混雑状況などにより長期間の待機を余儀なくされた場合など、亡くなってから時間が経過してしまう場合は、納棺前に必要になることもあります。また、地域によっては湯灌を葬送儀式の重要な要素として捉えられていることもあります。

オプション費用の相場は7~12万円ほどです。

古式湯灌

古式湯灌は、故人の身体をお湯に浸した布などで、きれいに拭き上げていく儀式です。湯灌のように大がかりではないので、納棺師と共に身内も参加できることもあります。

ただし前述したとおり、 現在では病院で全身をアルコールなどで清拭する「エンゼルケア」が実施されるケースがほとんどですので、古式湯灌も病院で亡くなった場合は絶対に必要なものではありません。
じいさんは母と妹の葬儀の際に経験しましたが、お別れ前の儀式としては良い時間だったと感じています。ただ、葬儀自体に必要というわけではないので、費用を抑えたい場合は削っても良いかのかなと思います。

オプション費用の相場は4~8万円ほどです。

マイクロバスの手配

火葬場を併設した斎場などで葬儀を行う場合は不要ですが、葬儀社の式場などで葬儀を行う場合は火葬場との往復にマイクロバスが必要になる場合があります。特に都市部では、参列者が電車やバスなどの公共交通機関を利用して来場されることも多いので、必要になるケースが多いようです。

ただし、地方では葬儀に参列される方のほとんどが自家用車で来場されるので、何台かの車に乗って移動すれば必要ないかと思います。
また、ほとんどの葬儀社の基本プランには柩を搬送する寝台車が含まれています。

マイクロバスの手配の費用相場は5~10万円ほどです。

飲食費(通夜振る舞いや精進落とし)

近年では、葬儀式場に飲食スペースが併設されていることも多く、葬儀社に事前に手配を依頼しておけば、式場から移動することなく「通夜振る舞い」や「精進落とし」の食事をすることが可能です。

通夜振る舞いや精進落としに関しては、地域によって扱いが異なります。関東地方では一般参列者は通夜式に参列することが多く、通夜振る舞いも参列者全員に提供されることが多いようです。一口だけでも口を付けるのがマナーとされていることもあります。

一方、東北地方では通夜式を行う習慣自体が無い地域もありますし、西日本では一般参列者は通夜式ではなく告別式に参列するしきたりになっていることもあります。こういった地域では通夜振る舞いは不要で、精進落としが必要になります。

このあたりの地域ごとの葬送習慣の違いについては【知っておきたい】47都道府県の葬儀の特徴から、各県の葬儀についての詳しい解説を見ることが出来ますので、ぜひ参考にしてみてください。

もちろん家族だけで故人を送り出す「密葬」の場合は、どちらも不要です。

通夜振る舞いの費用相場は3,000~5,000円/一人前ほど
精進落としの費用相場は4,000~6,000円/一人前ほどです。

引き出物

かつて香典返しは四十九日の法要を済ませて、忌が明けてから贈るものでしたが、近年では通夜・葬儀の際に引き出物を渡すことで香典返しの代わりとすることも増えています。この習慣は、ただでさえ大変な遺族の負担を減らすために生まれたようです。

もちろん、心を込めて一人一人に贈る品を選びたいという方は引き出物は不要ですが、出来るだけ手間を省きたい方には便利なサービスです。葬儀社が用意している「引き出物」の中身は、お茶や海苔など日持ちする食品とタオルの詰め合わせなどが多いので、参列者が持ち帰るのにも不便ではありません。

ただし、群馬県周辺の北関東地域では「新生活」運動の関係で、近隣の一般参列者は「お香典は千円ほどにして香典返しは無し」という習慣がある地域もありますので、そういった地域では不要です。

引き出物の費用相場は2,000~5,000円ほどです。

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祭壇のグレードアップ

家族葬専門の葬儀社では、基本プランに2m×2mの花祭壇が含まれていますが、やや小さめで質素なイメージなので、ほとんどの葬儀社ではオプションで祭壇のグレードアップが出来ます。ただし、費用もそれなりにかかりますし、ベースとなる祭壇の両サイドに生花台を設置するタイプが多いので、あまりメリットを感じません。

オプションで豪華な祭壇を追加するくらいなら、オーダーメイドの祭壇を得意とする専門の葬儀社もありますし、互助会系列の葬儀社で使用される祭壇は一番小さいものでも、もう少し大きめです。

互助会系列の葬儀社は互助会員以外は相場より高くなるので、利用する予定があれば加入して月々1,000円ほどの積み立てをしておけば、相場より極端に高額な費用になることはありません。
また、オーダーメイドの祭壇を得意とする専門の葬儀社も、家族葬専門の葬儀社と比較すると費用はやや高めですが、祭壇に関しては後悔することは少ないと思います。

祭壇のグレードアップの費用相場は5~20万円ほどです。

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寺院手配

家のお墓が寺院霊園にあり、寺院の檀家になっている場合は、通夜・葬儀に関しても菩提寺の僧侶に依頼することになると思いますが、お墓が公営・民営の霊園にあり菩提寺を持たない方は、葬儀社のオプションで寺院手配を依頼することが可能です。

通夜・葬儀一式を菩提寺に依頼した場合のお布施の相場は30~50万円ほどです。一方、葬儀社の寺院手配では葬儀に必要な【戒名授与・通夜式読経・告別式読経・炉前読経・式中初七日読経】のすべて含めて15~20万円ほどですので、やや経済的です。

まとめ

かつて葬儀業界ではボッタクリが横行していましたが、情報入手が容易になった現在ではボッタクリ葬儀社のほとんどは淘汰されて、残っているのは個人営業レベルの零細企業のみです。

一昔前までは病院で亡くなった方の多くが、病院の提携する葬儀社の言われるがままに高額な費用を支払っていましたが、現在では病院提携葬儀社を利用する方は4割ほどに減っています。

このあたりの事情については【身に付けたい】ボッタクリ葬儀社の見分け方と対処法で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

また、費用が高いイメージの冠婚葬祭互助会ですが、実は互助会事業は経産省の許可事業で、一般の葬儀社に比べ監査が厳しく、一定の基準をクリアしていないと行政指導や営業停止などの処分を受けます。一方、家族葬専門の葬儀社など葬祭関連事業に関しては、特に法規制が無いため誰でも開業することが可能です。

葬儀社の広告などでは『今までの葬儀費用の平均は120万円ですが、家族葬の○○では40万円ほどで葬儀が可能です。」などといった費用比較が記載されていることが多いですが、実は全国平均の葬儀費用には飲食費などが含まれています。

一方、必要最小限の内容にしぼった家族葬専門の葬儀社の基本プランには、飲食費などは当然含まれていません。内容的に異なる二つの金額を単純比較することに、あまり意味はありません。利用する葬儀社を選ぶ際に、こういったカラクリをきちんと頭に入れたうえで、実際の費用を計算する必要があります。

見た目の安さだけで安易に葬儀社を選んでしまうと、想定以上に費用がかかって困惑することになりますので、複数社から資料を取り寄せて内容を精査した上で、上記のオプションなども考慮に入れて比較検討することをオススメします。

また、冠婚葬祭互助会への加入を検討している方は、メリット・デメリットについて【どっちが得】互助会や葬儀社会員のメリット・デメリットで詳しく解説していますので、一読ください。

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